230718 どこから見るか

『KOI』

盆前の完成に向け現場はどんどんと進んでいます。
新都建設様暑い中ご苦労様です。

さて、計画は増築工事になるのですが既存棟とのバランス、そして増築後の印象の変化と両面の担保が求められます。また、美容医療部門という清潔感や明るさが求められたりと方程式を解くように回答を見出していきます。

東京オリンピックスタジアム案で有名になった故ザハ・ハディドは流線形でスピード感溢れるデザインで有名な建築家なのですがその視点は常にハイウェイを疾走する車や飛行機から見ても認知できるデザインでそもそも神宮外苑を歩く人の視点(低くゆっくりと動く)から共感を得るようなデザインになっていないし、そういう建築家ではない。どこから見るかという視点の違和感がこの問題を大きくしたのですが、最終案に選ばれた隈研吾氏は、神宮外苑を歩く人が見上げた時の視線に答え軒裏に国産材のルーバーを並べてみせて誰にでも共感を得られる回答とした。あの建物は、ヘリコプターやドローンで見るようなものでなく前をゆっくり歩きながら見上げるようにして見る建物として作られています。

話が大きくなりましたが、この土地を見た時にこのエピソードを思い出しどこから見るかの回答を持つ必要があると考えて、道路を走る車の中からという視点に至りました。
さて、視点を定めた上で具体的な形に落としていきます。それは次回。。。

■下の写真は、道路から撮ってみた様子です。