230323　余白

２階にはフリースペースを計画しました。

ピアノが置かれ、３枚引き戸を閉めれば客間としても使えるように角には部屋を設けています。

それ以外、使用目的が決められていない部屋というのは一見無駄なようで、
空いたところに何かを埋めたい、意味を見出したいというのは人間の性だけど
先日行った唐招提寺なんかは余白だらけで、余白があるからこそ全体の空気感が澄んだものになっていた。

あるお施主さんに言われたことで印象的だったのは
マンションから戸建て住宅に引っ越して一番強く感じたのは
余白(無駄と思われる場所)の存在で図面上ではもったいないかなぁ～と思っていたけど
実際は、凄くゆとりにつながっているという言葉でした。

階段を上がって奥の壁にスギ板を張り、
横から差し込む光を視覚化する為に押縁を等間隔に張ってリズムを付けています。
寝室から出て毎日見る壁面が少しでも印象的になればということでこのような納まりにしました。
背の低いソファーやスタンドの照明を置いて頂くことで居心地良い雰囲気が漂う空間になると思います。