250611 残すか建て替えるか
『日高の家』
はじめて打合せをさせて頂いた時、そもそも母屋を残すのか取り壊して建て替えるのかを迷われていました。
更地にして建て替えるのは簡単ですが何かこう、広い敷地に新しく小さな平屋がポツンと建つ絵を想像した時に何か違うような気がすること。
お父様や家族の皆様が持たれている記憶や思い出、代々引き継がれてきた者がパスンと途切れてしまうのは、ただ合理的な判断だけでは済まされない大事なものも失うように思いますと。
束石にポンと建つ、築100年を超える家を目の前にすると簡単には残した方が良いというのは言いにくいことではありましたが、正直な気持ちを話させて頂きました。
今日、お父様と話をしていて仕上がってきた様子をご覧になられた上で
『残して良かったです』と一言。
現場は仕上げ工事に入っています。
改修ならではの空間を感じることができる魅力ある建築になっています。
ご期待ください。