m(旧R邸・宮脇檀建築研究室)m house
1982年に完成した旧R邸。
故建築家・宮脇檀による設計の建物でRC造3階建ての建物でありながら緻密に計画されたプロポーションにより街中に溶け込み圧迫感を感じさせない宮脇イズムが感じられる住宅となります。
その建物を引き継ぐような形で購入されたお施主様からのご依頼で、もともとの雰囲気を残しながら古びたところをリフォームさせて頂く計画を行いました。
寝室2部屋を1室にしたり、脱衣室と便所を1室にする間取りの変更、台所の家具については再構成を行ったものの、建物のおおよその部分については大幅な変更は加えず、壁天井の再塗装と洗い屋さんによる美装を行うことで染み込んでいた生活感をリフレッシュする計画としました。
また、特徴的だった赤、青、黄といった宮脇建築特有のカラーリングについては、彩度を落としてグレーやホワイトの塗装を施すことで現代的なイメージに変更しています。結果的には、モノクロフィルムで撮影した写真のように精緻に検討されたdetailの陰影が浮かび上がり少しポップだった空間がより洗練されたように思います。
リフォームに際しては、何かを劇的に変えてやろうということではなく、その建築(空間)が持っているポテンシャルを引き出すように心掛けています。今回のように、一見あまり変化がないリフォームであったとしても一つずつ再解釈され、小さな手が加えられることで建物が活き活きとしてくる好例になったと感じています。
概要
- 主要用途
- 専用住宅(改修)
- 建築場所
- 和歌山市
- 敷地面積
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- 延床面積
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- 構造
- RC造・3階
- 竣工
- 新築時1982・改修2022年
- 受賞
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- ブログ
- https://tsujichika.exblog.jp/i67/